いつも座る布ソファ。良くみると黒い斑点が出来ている。心なしかちょっとかび臭い。もしかして、これってカビ?夏はこんな状況になりやすい季節です。あまり拡がっていると完全に除去することは難しいですが、正しい除去・予防法をご紹介しますので、早速取り組んでみてください。


1.カビを除去する時に胞子を飛ばさないよう注意する

カビの除去作業に入る前に「胞子を飛ばさない!」に最大限注意しましょう。どれだけ丁寧に掃除をしても、胞子が飛んでしまうと新たなカビを作る原因になってしまい掃除が無駄になってしまうからです。では、どうすれば胞子を飛ばさないでカビを除去できるのでしょうか。

カビは菌糸と胞子で形成されています。
菌糸が対象物の表面や内部に進入し栄養の運搬や吸収を行う役目をします。菌糸によって運ばれた栄養を取り込んで胞子が作られます。作られた胞子は飛び散って新たな仲間を増やし、生育場所を広げる役目を果たします。この胞子は刺激を与えると飛び散るので、除去しょうとむやみに触ると周囲に胞子を飛ばし、新たなカビを作る原因になるので注意しましょう。


2.カビの除去方法

ソファに生えたカビを除去する際に力を入れてこするとカビの胞子が飛び散り、カビを拡散してしまいます。掃除機でいきなり吸いたいところですが、排気口からフィルターを潜り抜けた胞子が部屋中に拡散してしまいますので下記手順に沿って除去してください。

①窓を開けて換気をしましょう

締め切った部屋の中では、空気中に漂っていたり家具の表面などに付着したホコリや胞子が、掃除の際に舞い散り体内に入り込む危険性がありますので必ず窓を開けて部屋の空気を換気しましょう。

②カビの胞子を取り除きます

カビの生えている部分を固く水を絞った雑巾で上から覆ってつまみ、カビの胞子をできるだけ飛ばさないで雑巾につかせるようにします。範囲が広い場合は面をかえながら行いましょう。乾いた雑巾ではカビが雑巾に付きにくく、硬く絞ってないと、カビに水気を含ませ、ソファにもっと付着させてしまいます。

③掃除機を丁寧にかけます

ソファーの形状に合わせて、ゆっくり手前に引きながら掃除機をかけます。目に見えない胞子が飛び散っていますので、カビの気になる場所よりも広い範囲に掃除機をかけてください。

④カビを死滅させるために消毒をします

消毒用エタノールを使用して消毒します。濃度が低い消毒用エタノールは20%水を含んでいるので、すぐに蒸発せずカビ部分に留まりやいのでしっかりとカビを消毒し除去することが出来ます。
消毒用エタノールをスプレー容器に入れ、カビの部分より少し広い範囲(カビで黒くなった部分の周囲にも胞子が飛んでいます)にスプレーします。
消毒用エタノールは揮発性が高いので、しばらく放置した後乾いたタオルでさっと乾拭きし、残った水分を拭き取ります。

⑤ついてしまったカビの色を除去します

酸素系漂白剤を使ってついてしまったカビの色を漂白します。塩素系漂白剤を使用すると、生地が変色、色落ちが起こり白っぽくなってしまいますので、ソファに生えたカビには塩素系漂白剤は使えません。
漂白剤を使用する時は、カビの色だけでなく、ソファの色まで抜けてしまうことがありますので、最初に目立たない場所に塗布し、色落ちしないか確認しましょう。

漂白剤の容器裏面に記載のあるように原液、または薄めてカビ部分に塗布し、様子をみながら15分~1時間放置してください。すすげるものはすすぎ、無理な場合は絞ったタオルでよく洗剤を拭きとり最後に乾いたタオルで水分をしっかり吸収してください。仕上げにドライヤーで完全に乾かしてカビの再発生を防ぎましょう。


3.ソファのカビ取りにおすすめの洗剤

①消毒用エタノール

ケガをした時に使うイメージのある消毒用エタノールですが、色々な用途に役に立ちます。
除菌効果がありますので、カビにしっかり作用し死滅してくれます。

②酸素系衣料用漂白剤

ソファは衣類と同じ繊維で出来ているので、衣類の漂白に使う洗剤を使うのがカーペットの素材を傷めることなくカビで染まった部分を漂白出来るので安心して使えます。

カバーが外せるのでしたら、そのまま洗濯機に入れて洗い、外せないものやクッション材は、水気を絞ったタオルで面を変えながら付着した洗剤を除去し、仕上げに乾いたタオルでしっかりと水気を拭き取りましょう。最後にドライヤーで完全に乾かすとカビの再発予防になります。


4.カビが生える3つの原因と予防方法

ソファにカビが繁殖するのには、「気温」、「湿度」、「栄養」の3つの条件が必要です。ということは、この条件が揃わないようにすれば、カビを除去・予防できるということになります。

私達が予防として取り組めるのは①の湿度と②のホコリ、汚れが主になります。室温を極端に高いしたり低くすると人間の私達が生活しにくい環境になりますので、③の温度は取り組みにくい課題になります。やそれぞれがどのようなものなのか把握して、完璧なカビの除去と予防に取り組みましょう。

①湿度70~80%

カビが繁殖するには高い湿度が必要ですので、浴室のように湿度が高い場所以外ではカビが発生しないはずですが、北側の部屋の壁に近づけてソファを配置したり、結露しやすい窓の側に配置すると生地水分を取り込み、カビが発生しやすくなります。

②栄養源となるホコリ、汚れ

カビは様々なものから栄養を取り、繁殖することが出来ます。ソファにこぼした飲料がソファカバーやクッション材に染みこんだものからもカビが発生します。

③気温20~30度

カビは気温20~30度で最も活発に繁殖します。通常のカビやは0度以下または40度以上にすると生育不可能です。50度でほとんどの菌糸が死滅し、80度で30分程度の加熱処理を行うと、ほとんどのカビが死滅します。ソファに生えたカビを死滅させるのはかなり難しいです。表面的なものや取り外せるものは薬剤や熱処理で対処できますが、クッション材に生えたもの等取り外せないものは、完全に死滅させられないものもあります。


5.まとめ

締め切った部屋や換気が十分にされていない部屋、また掃除が小まめにされていない部屋はカビが生えやすい環境にあります。カビは胞子で繁殖するため、いきなり擦ったり、掃除機をかけると菌を部屋中に撒き散らすことになります。

まずは窓を開けて換気し、カビをそっとつまみ胞子の部分を除去した後、掃除機をしっかりかけ、消毒用エタノールを用いてカビを消毒・殺菌したら、ついてしまった色を衣料用の酸素系漂白剤で染み抜きをしましょう。
二度とカビを発生させないために、1週間に1度は部屋の窓をあけ換気し、ソファに何かこぼしたらすぐに乾いたタオルで水分をしっかり吸い取りましょう。

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