「建築設備定期検査」の定期報告は建築基準法により行うことを決められています。ビルの所有者や管理者へ特定行政庁より通知が届きます。でもなかなかこの定期報告制度は細かいことまでご存知でない方も多いと思います。

制度自体がわかりにくい上に特定行政庁ごとでも手続きの違いがあります。そこで今回は大阪府の手続きを「報告書の提出先」「検査対象の建物」「定期報告の手数料」「報告書の提出期限」」「検査済証の発行」5つの項目に絞ってまとめ違いをわかりやすく解説しました。

同じ定期報告制度でも特定行政庁ごとに違いがあるなど複雑なことも多いため検査会社へ委託することをお勧め致します。それでは順に説明していきます。

定期報告は
所有者・管理者の義務です

重要!

通知や督促状が届いたらまずご相談下さい

弊社では一級建築士・二級建築士・建築設備検査資格者の専門家集団を自社スタッフとして育成し建築設備定期検査サービスを提供しております。 年間300棟の検査実績を持つ東和総合サービスへお気軽にお問い合わせください。

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1.報告書の提出先

大阪府では作成した報告書を検査員が「一般財団法人大阪府建築防災センター」へ提出することになっています。

建築基準法により建築設備定期検査は年1回実施し、その結果を特定行政庁へ提出することが義務つけられています。
報告書は検査員が、特定行政庁(大阪府)が指定する法人である「一般財団法人大阪建築防災センター」へ提出し、受付後に「一般財団法人大阪建築防災センター」から特定行政庁へ報告されます。


2.検査対象の建物

大阪府では「用途」「規模」「設備の種類」の3つの条件が満たされた建物で建築設備定期検査を行う必要があります。検査を行うために専門の検査会社に委託することをおすすめいたします
大阪府では、学校や体育館などの建物、非常用エレベーターを設置していない共同住宅では検査対象外となります。また建物の設備の中では給排水設備は検査を行う必要がありません。

建築設備定期検査の対象になる建物の条件は特定行政庁によっても違い、その条件は多岐にわたっています。大きく分けると各特定行政庁ごとに定められた「用途」「規模」「設備の種類」の3つの条件が満たされた場合に検査を行うこととなります。

用途ー学校、ホテル、病院、事務所ビルなど建物の利用方法で分類されています。
規模ー延床面積や階数など建物の一定以上の規模で分類されています。
設備の種類ー「非常照明設備」「換気設備」「機械排煙設備」の3設備の検査を行います。
※大阪府は上記のように3設備の検査を行いますが建築設備定期検査は一般的には「給排水設備」を含めた4設備の検査を行うこととなっています。


3.定期報告の手数料

大阪府「では指定法人一般財団法人大阪建築防災センター」へ委託しているため事務手数料が必要となります。なおこの手数料を大阪府では支援サービス料と呼んでいます

定期報告 支援サービス料 料金表
1設備 2設備 3設備
3,000円 5,000円 7,000円

※上記手数料は消費税8%を含みます
※支払いは現金のみとなります


4.報告書の提出期限

大阪府では検査後3ヶ月以内に報告書を作成し、12月25日までに検査員が一般財団法人大阪建築防災センターへ提出しなければなりません

検査を実施したあとも、報告書の作成や所有者の捺印など行うべきことが多いのでスムーズに進めることができるよう検査会社とよく相談の上、計画的に進めていく必要があります。特に大阪府の場合は提出期限が12月25日と決められていますので早めに検査会社へ依頼するなどの準備が必要です。


5.検査済証の発行

大阪府では報告書を受領した後、後日報告書(副本)を検査会社へ郵送します。また検査済証は所有者(または管理者)あてに郵送されます。

大阪府では設備に不具合があり是正が必要の場合でも建築設備定期検査報告済証が発行されます。後日、報告書が郵送されるのは検査会社、検査済証が郵送されるのは所有者(または管理者)と郵送先が違いますので注意してください。 


6.大阪府の検査会社

建築設備定期検査は建物利用者の安全を守るための大切な検査です。そのため検査会社選びを失敗しないためにも当ブログでは検査会社を選ぶ3つのポイントをお伝えしています。
検査会社に迷われている方は当ブログを運営している東和総合サービスに一度ご相談下さい。

ポイント1 豊富な経験と実績がある会社を選ぶ

設置している設備の種類・設備数、設置場所は建物によって千差万別です。どのような設備が設置していてもしっかり対応するには少なくとも年間200物件以上の検査経験のある検査会社を選ぶことが検査をスムーズにトラブルなく行うためには必須です。失敗しない選び方の1つ目です。

ポイント2 信用のある会社を選ぶ。

ホームページやチラシ等だけ見ても信用があるか責任を持って検査を最後まで行ってくれるかなかなか判断がつかないものです。よく当社にもお客様から「今まで小さな会社に検査を任せていたが急に連絡が取れなくなって困っている」と相談があります。毎年継続して検査を依頼したい、連絡が取れにくくなるのは困る・・・ 

このように困らないよう少なくとも10年以上の社歴がある会社や10人以上の従業員がいる会社を選ぶことが重要です。失敗しない選び方の2つ目です。

ポイント3 追加料金が必要ない会社を選ぶ

安心できる会社は常に明瞭会計をします。あとで追加費用が必要な場合は任せるのに不安です。見積金額以外では追加費用が発生しない会社を選びたいものです。

当社では見積作成時に「検査費、報告書作成費、センター提出費、センター手数料エリア外交通費など」検査に必要な費用は全て記載し追加費用がなく安心してお任せいただけるようにしています。見積書を取った時には見積金額以外の費用が必要か確認することが重要です。失敗しない選び方の3つ目です。


6.まとめ

特定行政庁ごとに手続きの方法が違う場合があります。

大阪府の事例として、他の特定行政庁とで手続き方法が違う「報告書の提出先」「検査対象の建物」「定期報告の手数料」「報告書の提出期限」」「検査済証の発行」5つの項目に絞ってまとめてみました。

“大阪府の定期報告の流れ”

  • 検査の実施(検査会社の検査員による検査を行います)
     ⇓
  • 報告書の作成(検査を踏まえて検査会社により報告書を作成します)
     ⇓
  • 報告書に捺印(完成した報告書を3部お客様宛にお送り致しますので建物の所有者、または管理者の押印をお願い致します)
     ⇓
  • 検査会社へ到着後、押印済み報告書3部を、一般財団法人大阪建築防災センターヘ提出します。
    (検査の実施より3ケ月以内)

     ⇓
  • 受付済み(受付済報告書は大阪府へ報告されます)
     ⇓
  • 一般財団法人 大阪建築防災センターより「報告書(副本)」を検査会社へ郵送、「建築設備定期検査報告済証」を所有者(または管理者)郵送されます

定期報告制度をよりよく知るためにもまずは、建築設備定期検査制度の全体の流れを知ってほしいと思います。

「建築設備定期検査」についてもっと詳しく知りたい方は当ブログ「建築設備定期検査|設備異常から守るために知っておきたい内容と費用」を是非お読みください。

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  • 消防設備点検(防火対象物点検)
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  • 巡回設備点検
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