「都内にあるビルの管理をしなければならなくなったけれど、防火設備の定期検査はどうすればいいの?」
「他の県と比べて、検査内容や制度に違いはあるの?」
そんな疑問を持っているビルオーナーさんや管理担当者の方はいませんか?
防火設備定期検査は建築基準法で定められた制度ですので、検査の方法や基準も国が決めたものがありますが、実は都道府県などの「特定行政庁」ごとに違っている点もあるのです。
それは、以下の2点です。
- 定期検査の対象となる「特定建築物」の範囲
- 定期検査の周期
そこでこの記事では、東京都における防火設備定期検査報告の進め方についてくわしく説明していきます。
また、東京都の「特定行政庁」は、都本体以外に区や市など34ありますので、その連絡先一覧と定期検査報告に関するホームページのリンク集も掲載しました。
実際の点検内容についても、
◎検査項目と点検方法
◎検査費用の目安
を解説していますので、参考にしてください。
この記事を最後まで読めば、東京都での防火設備定期検査をどう進めればいいかがわかるはずです。
それに従って、あなたが正しい検査報告をできるよう願っています!
目次
1. 東京都における防火設備定期検査報告の進め方
ビルなど大勢の人が出入りする建物には、建築基準法12条により建物自体や防火設備のなどの定期検査と報告が義務づけられています。
この制度は通称「定期報告」「12条点検」と呼ばれています。
国の定める制度ですが、その規定は特定行政庁ごとに若干異なっていて、その違いは以下の2点です。
◾️定期検査の対象となる「特定建築物」の範囲
定期検査を義務づけられているのは、「特定建築物」に該当する建物です。
この特定建築物には国で定めた定義がありますが、それに加えて特定行政庁ごとに定めた基準もあるのです。
東京都については「1-2 何を:特定建築物」の項でくわしく説明していますので参照してください。
◾️定期検査の周期
定期検査をどれくらいの周期ごとに行えばいいのかについては、国ではなく特定行政庁ごとに決められています。
これも東京都の規定については「1-4 いつ:6ヶ月〜1年ごと」の項を見てください。
これを踏まえて、東京都での防火設備の定期検査の概要、進め方を簡単にまとめると、
- 誰が検査するのか?:特定建築物の所有者・管理者
- 何を検査するのか?:特定建築物の防火設備
- いつ検査するのか?:6ヶ月〜1年ごと
- どうやって検査するのか?:一級建築士などに検査を依頼し報告する
- どこに報告するのか?:特定行政庁
となります。
では順を追って説明していきましょう。
1-1. 誰が:特定建築物の所有者・管理者
まず、定期検査報告は誰が行うものなのでしょうか?
その義務を負うのは「特定建築物の所有者または管理者」です。
建築基準法第12条には、
特定建築物(中略)の所有者(所有者と管理者が異なる場合においては、管理者。第三項において同じ。)は、(中略)特定行政庁に報告しなければならない。
所有者と管理者が同じ人の場合はその人が、異なる場合は管理者が報告義務を負うというわけです。と記されています。
ただ、実際に所有者や管理者が自分で点検して回るわけではありません。
検査資格を持った専門家に依頼します。
これについては「1-5 どうやって:一級建築士などに検査を依頼し報告する」で依頼の流れなども説明していますので、それに従ってください。
1-2. 何を:特定建築物の防火設備
建築基準法第12条で定められている防火設備定期検査の対象は、「特定建築物」の「防火設備」です。
ここで問題になるのは、
- 「特定建築物」に含まれる建物の範囲
- 「防火設備」に含まれる設備
が何なのかということです。これを以下に説明していきましょう。
特定建築物の範囲
まず「特定建築物」の定義には2種類あって、
1)国が政令で指定する建築物
2)特定行政庁がそれぞれに指定する建築物
です。
2)については、特定行政庁である東京都が定めた基準があり、1)には含まれなくても、2)に含まれる場合は、報告義務が生じます。
では、それぞれが定める具体的な特定建築物の範囲を見ていきましょう。
1)国が政令で指定する建築物
国が定める特定建築物は、
◎以下の表の用途に使われる建物で、
◎その用途に使う部分の床面積の合計が200㎡以上あるもの
です。
用途 |
規模 |
|
---|---|---|
1 |
劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場など |
・3階以上の階にあるもの |
2 |
病院、有床診療所、ホテル、旅館、就寝用福祉施設(※別注参照) |
・3階以上の階にあるもの |
3 |
体育館、博物館、美術館、図書館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場、スポーツ練習場(いずれも学校に附属するものを除く) |
・3階以上の階にあるもの |
4 |
百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、待合、料理店、飲食店公衆浴場、待合、料理店、飲食店、物品販売業を営む店舗 |
・3階以上の階にあるもの |
※「就寝用福祉施設」とは、サービス付き高齢者向け住宅、認知症高齢者グループホーム、障害者グループホーム、助産施設、乳児院、障害児入所施設、助産所、盲導犬訓練施設、救護施設、更生施設、老人短期入所施設、小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護の事業所、老人デイサービスセンター、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、母子保護施設、障害者支援施設、福祉ホーム、障害福祉サービスの事業所を指します。
2)東京都が指定する建築物
一方、東京都が指定する建築物は、国の指定したものに加えて、
- 学校、学校に付属する体育館で、床面積が2,000㎡以上のもの
- 5階建以上で延べ床面積が2,000㎡以上の事務所やそれに類するもので、3階以上の階にあって床面積が1,000㎡以上のもの
などが追加されています。くわしくは以下の表を参照してください。
用途 |
規模 |
|
---|---|---|
1 |
劇場、映画館、演芸場 |
・地階にあるもの |
2 |
観覧場(屋外観覧席のものを除く)、公会堂、集会場 |
・地階にあるもの |
3 |
旅館、ホテル |
・3階以上の階にあり、床面積が2,000㎡を超えるもの |
4 |
百貨店、マーケット、勝馬投票券発売所、場外車券売場、物品販売業を営む店舗 |
・3階以上の階にあり、床面積が3,000㎡を超えるもの |
5 |
地下街 |
・床面積が1,500㎡を超えるもの |
6 |
児童福祉施設等(欄外の※に掲げるものを除く) |
・3階以上の階にあるもの |
7 |
病院、診療所(患者の収容施設があるものに限る)、児童福祉施設等(欄外の※に掲げるものに限る) |
・地階にあるもの |
8 |
旅館、ホテル(毎年報告のものを除く) |
|
9 |
学校、学校に附属する体育館 |
・3階以上の階にあるもの |
10 |
博物館、美術館、図書館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場、スポーツの練習場、体育館(いずれも学校に附属するものを除く) |
・3階以上の階にあるもの |
11 |
下宿、共同住宅又は寄宿舎の用途とこの表(事務所等を除く)に掲げられている用途の複合建築物 |
・5階以上の階にあり、床面積が1,000㎡を超えるもの |
12 |
百貨店、マーケット、勝馬投票券発売所、場外車券売場、物品販売業を営む店舗(毎年報告のものを除く) |
・地階にあるもの |
13 |
展示場、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、待合、料理店、飲食店 |
|
14 |
複合用途建築物(共同住宅等の複合用途及び事務所等のものを除く) |
・3階以上の階にあるもの |
15 |
事務所その他これに類するもの |
・5階建て以上で、延べ面積が2000㎡を超える建築物のうち、3階以上の階にあり、床面積が1,000㎡を超えるもの |
16 |
下宿、共同住宅、寄宿舎(欄外の※に掲げるものを除く) |
・5階以上の階にあり、床面積が1,000㎡を超えるもの |
17 |
高齢者、障害者等の就寝の用に供する共同住宅又は寄宿舎(欄外の※に掲げるものに限る) |
・地階にあるもの |
※高齢者、障害者等の就寝の用に供する用途とは、共同住宅及び寄宿舎(サービス付き高齢者向け住宅、認知症高齢者グループホーム、障害者グループホームに限る。)並びに児童福祉施設等(助産施設、乳児院、障害児入所施設、助産所、盲導犬訓練施設、救護施設、更生施設、老人短期入所施設その他これに類するもの、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、母子保健施設、障害者支援施設、福祉ホーム及び障害福祉サービスを行う施設に限る。)をいいます。
出典:東京都都市整備局「定期報告対象建築物・建築設備等及び報告時期一覧」
防火設備に含まれるもの
次に、点検が必要な防火設備には何が含まれるのでしょうか?
それは以下の4種類です。
1)防火扉:
→廊下や階段などに設置して、火災の際には煙感知器などと連動、自動的に閉鎖して炎を防ぎます。
2)防火シャッター:
→広い通路などに設置して、火災の際には煙感知器などと連動、自動的に閉鎖して炎を防ぎます。
3)耐火クロススクリーン:
→エレベーターや広いスペースなどに設置する防火・防煙機能を持った布状のスクリーンで、火災の際には煙感知器などと連動、自動的に閉鎖して炎を防ぎます。
4)ドレンチャーその他の水幕を形成する防火設備:
→天井に設置した放水ヘッドから水幕を噴射して防火するドレンチャーなどです。
自分の所有・管理するビルが特定建築物に当てはまる場合は、上記の設備の点検を実施してください。
1-3. いつ:6ヶ月〜1年ごと
次に、点検報告の周期ですが、東京都の場合は「おおむね6ヶ月〜1年ごと」と定められています。
また、建物の用途別に報告時期も決まっています。
前年の報告日の翌日から起算して、以下の時期に報告してください。
用途 |
報告時期 |
|
---|---|---|
1 |
劇場、映画館、演芸場 |
4月〜10月 |
2 |
観覧場(屋外観覧席のものを除く)、公会堂、集会場 |
|
3 |
旅館、ホテル |
|
4 |
百貨店、マーケット、勝馬投票券発売所、場外車券売場、物品販売業を営む店舗 |
|
5 |
地下街 |
|
6 |
児童福祉施設等(欄外の※に掲げるものを除く) |
4月〜11月 |
7 |
病院、診療所(患者の収容施設があるものに限る)、児童福祉施設等(欄外の※に掲げるものに限る) |
|
8 |
旅館、ホテル(毎年報告のものを除く) |
|
9 |
学校、学校に附属する体育館 |
|
10 |
博物館、美術館、図書館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場、スポーツの練習場、体育館(いずれも学校に附属するものを除く) |
|
11 |
下宿、共同住宅又は寄宿舎の用途とこの表(事務所等を除く)に掲げられている用途の複合建築物 |
|
12 |
百貨店、マーケット、勝馬投票券発売所、場外車券売場、物品販売業を営む店舗(毎年報告のものを除く) |
4月〜1月 |
13 |
展示場、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、待合、料理店、飲食店 |
|
14 |
複合用途建築物(共同住宅等の複合用途及び事務所等のものを除く) |
|
15 |
事務所その他これに類するもの |
|
16 |
下宿、共同住宅、寄宿舎(欄外の※に掲げるものを除く) |
4月〜9月 |
17 |
高齢者、障害者等の就寝の用に供する共同住宅又は寄宿舎(欄外の※に掲げるものに限る) |
1-4. どうやって:一級建築士などに検査を依頼し報告する
そしてもっとも重要なのが、実際に検査報告をする方法です。
これはビルの所有者・管理者が自分でできるものではありません。
以下の資格を持った専門家が行うことと定められています。
◎一級建築士
◎二級建築士
◎防火設備検査員
実際には、検査会社を選んで依頼するケースが多いようです。
検査を請け負ってくれる業者は
◎建設会社や工務店
◎設計事務所
◎不動産管理会社
◎設備業者
などさまざまですが、基本的には以下のような流れで依頼、検査を進めていきます。
ちなみに建物の所有者・管理者がすることは、赤太文字の項目
- 検査会社を探す
- 検査に必要な書類を準備
- 報告書を押印・返送
の3点のみです。他は検査会社に任せることができますので、安心してください。
<定期報告を検査会社に依頼する7ステップ>
1)検査通知書が届く 検査時期が来ると、該当する建築物を管轄する特定行政庁から、建物の所有者または管理者あてに検査を行うよう検査通知書が届きます。 |
▽
2)検査会社を探す 検査を依頼する検査会社を探します。 |
▽
3)検査に必要な書類を準備 検査会社に検査・報告書の作成をしてもらうために、建築物に関する資料が必要です。 <初回の検査の場合> ①確認済証 <2回目以降の検査の場合> ①前回報告書 |
▽
4)検査 事前に依頼した検査日に、検査会社が建物を訪れて検査をします。 |
▽
5)検査会社が報告書を作成 検査日から1週間程度で検査会社が報告書を作成し、依頼者に郵送してきますので、内容を確認します。 |
▽
6)報告書に押印・返送 内容に問題がなければ、確認の押印をして検査会社に返送します。 |
▽
7)検査会社が報告書を特定行政庁に提出 押印済みの報告書が検査会社に届いたら、検査会社から特定行政庁に提出します。 提出は、検査日から1ヶ月以内に行う必要があります。 提出後はおよそ2ヶ月程度で、受付済みの報告書の副本が特定行政庁から検査会社に返送されます。 |
いい検査会社に出会えれば、次回からはそこに続けて依頼することで、2)の手間がなくなり、3)で揃える書類の種類も減ります。
信頼できて予算的にも折り合いのつく検査会社を探しましょう。
1-5. どこに:特定行政庁
さて、ここまでの間に「特定行政庁」という用語が何度か出てきましたね。
定期検査を実施したら、特定行政庁に報告する必要があるのです。
これは「建築主事が置かれている地方自治体とその長」を指し、
◎すべての都道府県
◎政令で指定された人口25万人以上の市
◎その他建築主事を置いている市区町村
が含まれます。
東京都はもちろん特定行政庁ですが、もし、自分のビルが建築主事のいる市区町村にある場合は、都道府県ではなく市区町村の方を特定行政庁として、定期報告をします。
そこで、東京都内の特定行政庁と、その連絡先リストを以下に挙げました。
また、それぞれが定期報告制度について説明しているホームページにもリンクしてあります。
場所によっては「特定建築物、建築設備、防火設備については、報告年が重なる場合は一緒に報告書を提出するように」と要請しているケースもあるなど、検査・報告のしかたに細かい違いがありますので、事前に確認してください。
特定行政庁 |
部署 |
電話番号 |
---|---|---|
東京都 |
03-5388-3344 |
|
042-548-2029 |
||
千代田区 |
03-5211-4311 |
|
中央区 |
03-3546-5455 |
|
港区 |
03-3578-2111 |
|
新宿区 |
03-5273-4323 |
|
文京区 |
03-5803-1263 |
|
台東区 |
03-5246-1337 |
|
荒川区 |
03-3802-3111 |
|
北区 |
03-3908-9184 |
|
品川区 |
03-5742-9172 |
|
目黒区 |
03-5722-9649 |
|
大田区 |
03-5744-1615 |
|
世田谷区 |
03-5432-2395 |
|
渋谷区 |
03-3463-2742 |
|
中野区 |
03-3389-1111 |
|
杉並区 |
03-3312-2111 |
|
豊島区 |
03-3981-2198 |
|
板橋区 |
03-3579-2577 |
|
練馬区 |
03-5984-1937 |
|
墨田区 |
03-5608-1111 |
|
江東区 |
03-3647-9754 |
|
足立区 |
03-3880-5278 |
|
葛飾区 |
03-5654-8357 |
|
江戸川区 |
03-5662-1104 |
|
八王子市 |
042-620-7310 |
|
町田市 |
042-724-4268 |
|
府中市 |
042-335-4476 |
|
調布市 |
042-481-7517 |
|
三鷹市 |
0422-45-1151 |
|
武蔵野市 |
0422-60-1877 |
|
日野市 |
042-587-6211 |
|
立川市 |
042-523-2111 |
|
国分寺市 |
042-325-0111 |
|
西東京市 |
042-464-1311 |
2. 防火設備の定期検査4項目と点検方法
ここまで防火設備の定期検査報告の進め方、法的な定めなどについて説明してきましたので、自分のビルについて検査の依頼ができるようになったかと思います。
では、検査会社では実際にどんな検査をするのでしょうか?
防火設備で検査が必要なのは、以下の4項目です。
1)防火扉:
→廊下や階段などに設置して、火災の際には煙感知器などと連動、自動的に閉鎖して炎を防ぎます。
2)防火シャッター:
→広い通路などに設置して、火災の際には煙感知器などと連動、自動的に閉鎖して炎を防ぎます。
3)耐火クロススクリーン:
→エレベーターや広いスペースなどに設置する防火・防煙機能を持った布状のスクリーンで、火災の際には煙感知器などと連動、自動的に閉鎖して炎を防ぎます。
4)ドレンチャーその他の水幕を形成する防火設備:
→天井に設置した放水ヘッドから水幕を噴射して防火するドレンチャーなどです。
具体的な検査内容を表にまとめましたので、以下を見てください。
検査項目 |
主な検査内容 |
---|---|
防火扉 |
◎防火扉周辺に障害となる物が放置されていないか |
防火シャッター |
◎シャッター周辺に障害となる物が放置されていないか |
耐火クロス |
◎設置場所の周囲に障害となる物が放置されていないか |
ドレンチャー その他の水幕を形成する防火設備 |
◎ドレンチャー付近に障害となる物が放置されていないか |
調査方法は、
◎目視
◎触診
◎設計図の確認
◎巻尺やストップウォッチによる測定
◎機器の動作確認
◎煙感知器や熱感知器などを使って設備の動作確認
などをです。
これについて、さらにくわしい検査内容を知りたい場合は、以下のリンクで確認してください。
国土交通省 告示「防火設備の定期検査報告における検査及び定期点検における点検の項目、事項、方法及び結果の判定基準並びに検査結果表を定める件」
3. 検査費用の相場
もうひとつ知っておきたいのは、検査会社に依頼する費用です。
検査をしてくれる業者としては、
◎建設会社や工務店
◎設計事務所
◎不動産管理会社
◎設備業者
などが一般的ですが、その検査費用はまちまちです。
特に防火設備定期検査は2016年から始まった新しい制度ですので、まだ適正な相場というものが見極めにくい状況だというのが実情です。
そこで、初めて依頼する場合は、何社か相見積もりをとって検討するといいでしょう。
ちなみに多くの業者では、
1)基本料金
2)防火扉、防火シャッターなど設備ごとの検査料金 × 設備の数
3)報告書作成費用、提出手数料など
という料金構成をとっているようです。
ここでは例として、東和総合サービスの価格表をおしらせします。
ひとつの基準として参考にしてみてください。
【基本料金】(検査、報告書作成費用)
延べ床面積 |
共同住宅 |
左記以外 |
||
---|---|---|---|---|
〜1,000㎡ |
35,000円 |
35,000円 |
||
〜2,000㎡ |
35,000円 |
40,000円 |
||
〜3,000㎡ |
40,000円 |
45,000円 |
||
3,000㎡超 |
別途見積もり |
別途見積もり |
【設備ごとの検査費用】
◎防火扉:1箇所当り 3,000円
◎防火シャッター(天井高3m以内)電動巻上:1面当り 6,000円
◎防火シャッター(天井高3m以内)手動巻上:1面当り 10,000円
◎感知器連動試験:1箇所(面)当り 2,000円
まとめ
いかがでしょうか?
東京都での防火設備定期検査の進め方について、よく理解してもらえたかと思います。
では最後にもう一度、記事の内容を振り返ってみましょう。
東京都における防火設備定期検査報告は、
- 「特定建築物」の所有者・管理者が、
- 「特定建築物」の防火設備に関して、
- 6ヶ月〜1年ごとに
- 一級建築士などに検査を依頼し、
- 東京都や区・市などの特定行政庁に報告する
これを踏まえて、あなたが正しい定期検査報告できることを願っています。
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