建物の廊下を歩いていると、ところどころに誘導灯が設置していることに気が付きますね。この誘導灯を通路誘導灯といいます。火災や地震があって停電になった時でも非常口がどこにあるかの方角を指し示してくれる私達に大変ありがたい誘導灯です。

この通路誘導灯の設置ルールは消防法で決まっています。ここでは廊下・通路に設置する通路誘導灯についての設置や除外基準をわかりやすく解説しています。

非常時に人々の安全を守るためにも是非参考にして下さい。


1.通路誘導灯の設置基準

通路誘導灯は廊下や階段に設置し、避難口(非常出口)がどの方向にあるかを指し示す誘導灯です。どの位置からでも必ず誘導灯が1ケ所は見えるように設置し、停電の時でもバッテリーが起動して明かりが付き安全に避難できるようにする設備です。通路誘導灯には室内通路誘導灯、廊下通路誘導灯の2種類あります。2種類の誘導灯がありますがそれぞれの基本的な設置基準は共通となっています。

ここでは最低限抑えるべき設置基準についての内容を説明していますがより詳細が知りたい方はこちらから確認して下さい。

それでは設置基準を一つ一つ見てまいりましょう。

1-1.曲がり角の設置基準

死角になる廊下又は通路の曲がり角には通路誘導灯を設置して避難口の方向を指し示すようにしなければなりません。

引用元:NECライデイング

1-2.避難口誘導灯の有効範囲の設置基準

誘導灯はそれぞれの誘導灯を中心に円形に有効範囲が決められています。誘導灯の設置はこの決められた有効範囲が重なるように設置しなければなりません。

1-2-1.誘導灯の有効範囲

有効範囲とは誘導灯を中心に円を描き下図に定められた半径内となります。

誘導灯は大きさごとに有効範囲があります。曲がり角、非常口に誘導灯を設置しても有効範囲に入らない空間が出る場合があります。この空白の空間には通路誘導灯を設置します。

例えば、避難口誘導灯はA級が設置されている場合は避難口誘導灯を中心に円半径60mが有効範囲となります。半径60mの円を描いた範囲内に通路誘導灯を設置しなければなりません。

1-2-2.誘導灯の区分

誘導灯は大きさによりA級、B級、C級の3種類があります。A級が一番大きくC級が一番小さい誘導灯です。大きいほどより遠くから誘導灯の存在を確認できますので有効範囲も広くなっています・

“誘導灯の有効範囲”

  • 誘導灯A級の有効範囲は60m、但し避難方向を示すシンボルがあるものは40mとなります。
  • 誘導灯B級の有効範囲は30m、但し避難方向を示すシンボルがあるものは20mとなります。
  • 誘導灯C級の有効範囲は15mとなります。

引用元:非常灯.com

1-3.誘導灯の高さ基準

通路誘導灯は床から誘導灯の下部までの高さが2.5m以下となるように設置する必要があります。
また床面へ埋め込み式の誘導灯は誘導灯の床から突出することが許されるのは5mm以下となっています。


2.通路誘導灯の設置除外基準

誘導灯の設置を除外される条件はいくつもあります。ここでは主な設置の除外基準を見てまいりましょう。

2-1.居室内の通路誘導灯の除外基準

居室内のどの場所からでも避難口(非常出口)、又は避難口の上部に設置されている避難口誘導灯を容易に見通せ誘導灯と判別できる場合で避難口までの歩行距離が30m以下(避難階の場合は40m以下。ともに無窓階は除きます)であれば通路誘導灯の設置は除外されます。

2-2.廊下等の通路誘導灯の除外基準

廊下及び階段で日の出から日没までの間のみ使用しており、その間は自然光により避難上必要な照度が確保できる場合は通路誘導灯の設置が除外されます。

2-3.共同住宅での通路誘導灯の除外基準

共同住宅で個人の住居スペースには通路誘導灯の設置が除外されます。


3.まとめ

通路誘導灯は廊下や階段などに設置し、避難口(非常出口)がどの方向にあるかを指し示す誘導灯です。
消防法で設置基準と設置除外基準が定められています。
通路誘導灯には室内通路誘導灯、廊下通路誘導灯の2種類があります。
設置を行わなければならない基準や設置を除外できる基準がありますのでルールに従って下さい。

誘導灯は万一の時でも安全に避難できるように設置する大切な設備です。多くの人々に建物を安心して利用してもらえるようにするためにも是非設置基準をに従って設置を行うようにしてください。

誘導灯を設置している一定規模以上の建物では消防法に基づく消防設備点検を実施する必要があります。当ブログ「いざという時に備える消防設備点検!内容と費用の簡単ポイント解説」では消防設備点検を分かりやすく解説しています。参考にして下さい。

 

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