特定建築物定期調査|落下防止から守る為最低限知りたい内容と費用

特定建築物定期調査って何?この調査のことを初めて知った!調査するために費用はいくらかかるの?このビルでは調査は絶対行わなければならないのか?わからないことだらけでお悩みになっている方も多いのではないでしょうか。

特定建築物定期調査は、建築基準法に基づく法的調査であり、建物で過ごす多くの人たちの安全守ることを目的とした大切な調査です。実はお問合せいただく方の内、この調査のことをよく知らない方は、全体の6割を占めています。しかしそれでは建物を利用する方に安心安全を提供できません。

そこで、今回は特定建築物定期調査の全体像を理解していただくために7つの項目に分けてポイント解説を行っています。特に多くの方が気になる内容として、調査会社を選ぶときの注意点、費用の目安などをわかりやすくまとめ公開しました!この記事を読めば誰でも特定建築物定期調査の全体像がわかり、安心して調査会社に任せることができるようになるでしょう。是非記事を参考にしてください

目次

1. 特定建築物定期調査とは

特定建築物定期調査とは建築基準法により定められている法的調査です。

特定建築物は建物の敷地や構造などの状態が適法状態を維持するため有資格者によって調査する必要があります。またこの調査は定められた期間(1年に1回、2年、あるいは3年に1回)に実施する必要がありますが、もし期間を超えて実施を怠った場合は罰則が科せられることもありますから注意してください。調査を行なわずにいると役所からの通知や督促状が送付されることになりますが必ず調査会社に相談して早急に実施しましょう。

そもそも「特定建築物定期調査」とは

ビル、マンション、病院などで多くの人々が利用する特定建築物は、建物の屋上や外部などの老朽化や不備などが原因で大惨事につながる可能性があります。 この定期報告制度により、そういった事故がないよう予防を行うことを目的とする制度です。

★なお、特殊建築物定期調査は2016年6月の建築基準法改正により、「特殊建築物」から「特定建築物」へと名称変更しました

1-1.調査対象の建物は?

調査は、多くの人が利用するホテルや学校などの建物や延べ床面積100㎡以上の一定以上の規模の建物が調査の対象になります

建物の用途や、規模(大きさ、階数等)により調査を行なうかどうかの基準が分類されています。また調査対象の建物であっても用途により検査回数(頻度)分類されています。

多くの人が利用する建物とは、劇場、ホテル、百貨店、病院、学校、飲食店、マンション(共同住宅)、事務所等で調査を行わなければなりません。実際には用途だけでなく規模や階数等で条件が細かく分かれています。調査対象の建物になるかどうかは都道府県により細かく分類されています。ここでは「東京都の調査対象の分類一覧」と「大阪府の調査対象の分類一覧」を参考に確認してみてください。    

また、建物の管轄は、都道府県ですが、市で管轄している場合があります。管轄の役所ごとに調査対象物の条件が定められています(一例、神奈川県や兵庫県の一部では市が管轄になります)。報告書の提出先は役所、あるいはセンターになります。提出先も役所により変わります。詳細は建物の所在地の各都道府県ホームページを参照ください。 

1-2.調査に必要な資格とは?

調査は無資格ではできません。行うためには次の2つの内、いずれかの資格が必要です。建築設備定期検査を行うためには「建築設備検査資格者」資格が必要でしたが特定建築物定期調査でも同様な資格が必要です。次の資格者を有する調査会社に依頼して調査を行って下さい

○一級建築士及び二級建築士
○特定建築物調査員(国土交通大臣の定める)

1-3.検査を行う回数(検査頻度)は?

特定建築物定期調査の実施回数は役所や用途により細かく分かれています

役所や用途により調査回数(年1回、2年に1回、3年に1回)が決められています。詳細は建物の所在地の都道府県ホームページを参照ください。

2.特定建築物定期調査の流れ

所有者又は管理者、又は請負会社は報告書提出まで以下の9つの流れに沿って行います。検査会社への依頼主(=契約発注者)は所有者(ビル・マンションオーナー、マンション管理組合の理事)や所有者からの受託会社(建設会社、設計会社、ビルメンテナンス会社等)が大部分です。調査は次のような流れにより進めます。

STEP1   建物の登録を行います(検査済証)
 ⇓
STEP2 役所から通知が届きます
 ⇓
STEP3 調査会社に依頼します
 ⇓
STEP4 調査のため資料の準備を行います
 ⇓
STEP5 調査を行います
 ⇓
STEP6 報告書を作成します
 ⇓
STEP7 調査会社は報告書完成後お客様へ郵送します
 ⇓
STEP8 調査会社は役所に報告書を提出します
 ⇓
STEP9 受付済み報告書がセンターより調査会社へ届きます用ください。

STEP1 建物の登録を行います

新築の建物では、建物の工事完了4日以内に指定確認検査機関に申請を行う必要があります。役所(建築主事)は申請受理から7日以内に工事完了検査を行い、検査済証が交付されます。上記終了後、役所で建物が登録され、窓口のセンターに連絡が行われます。

指定確認検査機関とは
一般財団法人日本建築センターなど(国土交通大臣や都道府県知事から指定された民間の機関)
センターとは
役所の受付代行機関(※東京都の場合は公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンター、※大阪府の場合は一般財団法人大阪建築防災センター。センターがなく千葉県のように直接役所に提出するところもあります)

STEP2 通知が届きます

役所の建物が登録されると、調査時期が来るたびに役所から建物の所有者又は管理者あてに調査を行うよう調査通知が届くようになります。通知が届きましたら調査会社を探します。

引用元:定期報告info

検査済証が未交付の場合等の理由で、役所に建物の登録がされていない場合は役所から通知が届かないことがあります。その場合でも所有者又は管理者には報告義務が課せられていますので調査を行わなければなりません。役所からの「通知の有無」は「報告義務の有無」とは無関係です

検査済証がなく役所から通知が来ない場合でも、(その役所によって調査を行う年度を決めているため、竣工日から直近の調査年度は除外できます)。調査は2回目の調査年度の指定の月までに1回行なってください

所有者又は管理者とは
所有者とは言葉の通り建物を所有している個人または法人で、管理者とは所有者からその建築設備について維持管理上の権限を委任された個人または法人 となります。

STEP3 調査会社に依頼します

特定建築物定期調査は事故や災害を未然に防ぐための重要な調査ですので調査の提出期限までに安心して任せることができる調査会社に依頼する必要があります。具体的な調査会社を選ぶポイントは5章にまとめましたので参考にして下さい。なお提出期限は役所からの通知に記載されています

STEP4 調査会社決定後、資料の準備を行います

調査会社が決まるとスムーズに調査を行うために調査員により資料の準備が行われます。資料は調査を実施するためや報告書作成のために必要になります。契約発注者は調査日の1週間前までに検査に必要な資料を調査員へお送り下さい。

調査に必要な資料の目安

  • 調査が2回目以降の場合⇒①前回報告書、②建築平面図
  • 調査が初回の場合⇒①確認済証、②検査済証、③建築平面図、④設備図面(非常照明、換気設備、給排水設備、機械排煙設備)、⑤面積記載図、⑥消防設備点検報告書

STEP5 調査を行います

調査員により建物の調査が行われます

調査員が調査に要する目安は?時間は用途や規模・設備の内容にもよりますが延べ床面積3,000㎡までであれば1人で1日で完了します。また大規模な建物の場合はさらに人数や時間が必要です。この検査は日中行われます。建物の利用者に迷惑はかかりません。

STEP6 報告書作成

検査終了後、調査員により報告書作成が行われます。資料を基に調査を行い、調査結果に従い報告書が作成されます。

報告書作成に要する日数は、建物の用途・規模・設備内容にもよりますが1週間から10日で完成します。大規模の建物や混み合っている時期には2週間から3週間程度かかる場合もあります。

STEP7 報告書作成の完成後に報告書を郵送します

調査会社から契約発注者へ、完成した報告書を1部郵送されます。報告書に所有者又は管理者の押印を行い、調査会社あてに返送下さい。

報告書は基本的に調査日から1ヵ月以内に、役所(またはセンター)へ提出することとなっていますまた調査実施後3ヶ月を過ぎると作成した報告書は無効となってしまいますのでご注意ください。早めに押印し検査会社へ返送下さい。

調査後3ケ月を経過しますと再度、調査を行わなければなりませんのでご注意ください

STEP8 役所に報告書を提出します

契約発注者から戻ってきた押印済み報告書が調査会社に到着次第、調査会社からセンター(または役所)へ提出されます。

センター(または役所)へ報告書を正本(原本)・副本(コピー)の2部提出致します。(役所により3部提出する場合があります)提出後、およそ2ケ月程度(混雑期は6ケ月程度かかる場合があります)で受付済みの報告書(副本)がセンター(または役所)から調査会社に返送されます。

STEP9 役所から検査会社へ受付済み報告書が返却されます

受付済みの報告書(副本)がセンター(または役所)から戻ってきましたら調査会社から契約発注者あてに送付されます。判定結果が良好なものには報告書と合わせて特定建築物定期調査報告済証が送られてきます。不良個所がある場合は、その改修工事が完了後に調査報告済証が発行されます。不良個所がある場合は報告書に記載していますので早急に改善工事を行って下さい。改善工事については調査会社にご相談下さい。

<不良箇所がない場合>
 副本と同時に報告済証が届きます。引き続き、安全に利用できるよう維持管理を行って下さい。

引用元:江東区役所

<不良箇所がある場合>
安全を維持するためにも早急に改善工事を行って下さい。工事終了後は契 約発注者より役所へ是正報告書を提出する必要があります。

★これで調査は終了です。適正な維持管理のために報告書は大切に保管して下さい★

3.調査対象の内容とは

特定建築物定期調査の調査内容は以下の5項目の調査を行います。敷地の状況や構造強度をはじめ、避難施設、一般構造、耐火構造などの状況も調査し、その建物を利用する人が安全かどうかを確認します。 

3-1.敷地及び地盤の調査を行います

調査を行う目的
敷地や地盤がでこぼこや傾斜があると著しく安全性が損なわれます。また詰まりやその他の不具合いによって敷地内の排水処理が正しく行われない場合は衛生上問題があるため未然に予防することを目的とします。

引用元:宮崎県

主な調査内容
1.地盤沈下等による不陸・傾斜等の状況>>> 建物周辺に陥没が見られ安全性が著しく損ねているかどうか。
2.敷地内排水の状況>>>排水管が詰り汚水があふれ悪臭を発しており衛生上問題があるかどうか。
3.避難通路の確保や障害物の状況>>>道路までの避難通路が確保されているかどうか。
4.避難通路上に障害物がないかどうか。
5.ブロック塀・コンクリート塀の耐震対策や劣化状況>>>構造に影響があるひび割れや傾斜が生じているかどうか。
6.擁壁等の劣化・損傷状況>>>著しい傾斜、ひび割れが見られるかどうか。
7.屋外機器等(配電塔や電力等引込柱、外灯等)の劣化・損傷状況>>>機器本体に著しい錆や腐食が発生しているかどうか。

3-2.建物外部 の調査を行います

調査を行う目的
外壁にはタイルや石張り、モルタルなど、外装仕上げを行う建物が大部分を占めています。しかしこの仕上げ材が浮き上がり剥離したり、ひび割れたりして落下する事故が起きる可能性があるため未然に予防することを目的とします。

引用元:北工房

主な調査内容は
1.基礎の沈下・劣化状況>>>地盤沈下に伴うひび割れがみられるかどうか。
2.土台(木造に限る)の沈下・劣化状況>>>地盤沈下により安全上支障があるかどうか。
3.外壁(躯体等)の劣化・損傷状況>>>目地モルタルの著しい欠落やブロック積みに変位があること。鋼材に著しい錆や腐食等があるかどうか。
4.外壁(外壁仕上材等)のタイル等の劣化・損傷状況>>>外壁タイル等に著しいひび割れ浮き等があること又は剥落があるかどうか。
5.窓サッシ等の劣化・損傷状況>>>サッシ等の腐食や緩みにより変形しているかどうか。

3-3.屋上及び屋根の調査を行います

調査を行う目的
著しいひび割れ、反り返り、伸縮目地材の損傷によって雑草などが生え雨漏りにつながるため未然に予防することを目的とします。 

引用元:クリエイトコスモ(株)
   

主な調査内容は
1.屋上面の劣化・損傷状況>>>ひび割れと反りあがりが見られ歩行上危険であること又は伸縮目地材が欠落し部分的に植物が繁茂しているかどうか。
2.屋上回りの劣化・損傷状況>>>著しいひび割れが見られること又は剥落しているかどうか。3.屋根ふき材の劣化・損傷状況>>>割れや緊結金物に錆に伴う著しい腐食が見られるかどうか。
4.機器・工作物(高架水槽等)の本体及び接合部の劣化・損傷状況>>>機器本体に著しく錆が発生していること又は接合部に錆が発生しておりぐらつきがみられるかどうか。

3-4.建物の内部などの調査を行います

調査を行う目的
防火区画の壁や開口部の戸が、耐火性能を欠くような劣化や損傷・不具合が原因で火災時に燃え広がりを防ぐ機能の劣化を未然に予防することを目的とします。

主な調査内容は
1.防火区画>>>たて穴区画、面積区画、異種用途区画、防火区画の外周部の状況。
2.内壁躯体の劣化・損傷状況>>>割れやズレ、著しい錆や腐食があるかどうか。
3.床躯体の劣化・損傷状況>>>割れやズレ、著しい錆や腐食があるかどうか。
4.天井の部材・仕上材の劣化・損傷状況>>>浮き等の劣化・損傷又は剥落があるかどうか。
5.防火扉の劣化・損傷・作動状況>>>防火扉等が閉鎖しないこと又は扉本体と枠の異常・損傷により閉鎖に支障となるかどうか。
6.防火シャッター等の劣化・損傷・作動状況>>>防火シャッター等が開閉しないこと又は閉鎖に支障があること。危害防止機構が作動するかどうか。
7.照明器具等の耐震対策>>>照明器具等に著しい錆・腐食やゆるみや変形等があるかどうか。
8.居室(採光の確保)・換気設備の状況>>>採光の妨げとなる物品等が放置さているかどうか。
9.換気設備が作動しているかどうかないこと。

3-5.避難施設・非常用進入口などの調査を行います

調査を行う目的
廊下・出入り口・バルコニーに障害物があった場合、火災等の場合に避難の障害につながるため未然に予防することを目的とします。

主な調査内容は
1.避難経路の幅員の確保状況、物品の放置状況>>>廊下の幅については規定に適合しているかどうか。
2.避難の支障となる物品が放置されているかどうか。
3.避難出口の物品等の放置状況>>>物品等が放置されており扉等の開閉に支障になるかどうか。
4.避難バルコニーの確保・手すりの劣化・損傷状況>>>手すり本体に著しい錆や腐食が発生していること。又は足元が腐食しグラついているかどうか。
5.階段の障害物や可燃物の放置状況>>>通行に支障となる障害物があること又は可燃物が集積されているかどうか。
6.排煙設備・防排煙の状況>>>排煙設備が作動しないこと。防煙垂れ壁に亀裂、破損又は変形等があるかどうか。

4.特定建築物定期調査の3つの関連業務

特定建築物定期調査は建築基準法に基づく法的調査です。一つの建物で安全を守るために役割の違う法的検査として建築設備定期検査、防火設備定期検査、昇降機定期検査の3つの検査があります。

4-1.建築設備定期検査とは

建築設備定期検査

建物の設備が適法状態にあることを定期的に報告する検査です。

建築設備定期検査は、ビルやマンション・学校など不特定多数の人々が利用する建物で建物の設備が適法状態にあることを定期的に報告するために制度化されたものです。検査設備は給排水設備、換気設備、非常照明設備、排煙設備の最大4つの設備があります

建築設備定期検査のことをより詳しく知りたい方はブログ「建築設備定期検査|設備異常から守るために知っておきたい内容と費用」を是非お読みください

4-2.防火設備定期検査とは

防火扉、防火(防煙)シャッター等の設置が適法状態にあることを定期的に報告する検査です

防火設備定期検査は、従来、特殊建築物調査報告の一項目に含まれていましたが2016年6月建築基準法の改正により新設された検査です。検査対象となる建物は、防火上・安全上特に重要なものと定義されています。主に、多くの人が利用する建物、高齢者等が就寝など行う建物等が該当します。また、検査内容としては、扉・枠の外観確認、駆動装置の確認、危害防止装置の確認各種感知器と連動動作の確認を行います。

★東京都の場合は新築・改築後から2年以内に、初回の検査を行う必要があります。
★ただし、20166月に新設された検査であることから、既存の建物は「経過措置期間」の猶予期間が設けられている場合があります。(猶予期間は役所により違います)基本的には年1回検査を行う必要があります

防火設備定期検査のことをより詳しく知りたい方はブログ「防火設備定期検査|火災から守るため最低限知ってほしい内容と費用」を是非お読みください

4-3.昇降機定期検査とは

昇降機等の安全や性能が適法状態にあることを定期的に報告する検査です

エレベーター、エスカレーター、小荷物専用昇降機、遊戯施設等が検査対象となります。東京都では新築・改築後から2年を超えない時期に、初回の検査を行う必要があります。基本的に年1回検査を行う必要があります。

5.調査会社を選ぶ3つのポイント

特定建築物定期調査は建物利用者の安全を守るための大切な調査です。ビル等の建物は一つとして同じものはなく千差万別です。調査会社を選ぶに当たり費用は大切な要素ですがそれ以外に安心して依頼できることが大切な要素だと思います。ここでは調査会社を選ぶための重要なポイントをお伝えします。

ポイント1.豊富な経験と実績がある会社を選ぶ

調査会社の重要な選び方の1つとして過去の実績が挙げられます。実績が多いということは培ってきたノウハウも豊富と判断できるため比較的安心して任せることができるでしょう。どのような建物でもしっかり対応するには少なくとも年間200物件以上の経験のある調査会社を選ぶことが調査をスムーズにトラブルなく行うための目安です。年間200件以上の経験の豊富な会社ならひとまず安心です。多くの調査を実施しているということはリピーターのお客様も多いと思われますので信頼されている証でもあります。失敗しない選び方の1つ目です

ポイント2.信用のある会社を選ぶ

ホームページやチラシ等だけ見ても信用のある会社か責任を持って調査を最後まで行ってくれる会社かなかなか判断がつかないものです。よく当社にもお客様から「今まで小さな会社に調査を任せていたが急に連絡が取れなくなって困っている」と相談があります。毎年継続して調査を依頼したい、電話をかけても連絡が取れにくくて困る・・・このようなことで困らないためには創業して年数が少ない会社や少人数の会社よりは、なるべく創業歴の長い老舗会社のほうが安心です。もちろん、創業歴の浅い会社でもきちんと調査をしてくれるところはありますが、それを判断することはお客様にはできません。そうなると判断する材料は過去の実績や営業年数や従業員数などにならざるを得ません。長く営業しているということはそれだけ頼りにされている、信頼できる証でもあります。少なくとも10年以上の社歴がある会社や10人以上の従業員がいる会社を選ぶことが重要です。失敗しない選び方の2つ目です

ポイント3.追加料金が必要ない会社を選ぶ

安心して任せることができる会社は常に明瞭会計をします。あとで追加費用が発生しない会社を選びましょう。調査が終わったあとで色々な追加費用が発生するような会社は任せるのには不安です。見積書は事前に必ず取りましょう。その際に見積記載金額以外では追加費用はないか必ず確認しておきましょう。当社では見積作成時に「調査費、報告書作成費、提出代行費、センター手数料、エリア外交通費など」調査に必要な費用は全て見積書に記載して、あとで追加費用がないようにしておりお客様より安心してお任せいただいております。見積書を取った時には見積金額以外の追加費用があとで必要か確認することが重要です。失敗しない選び方の3つ目です

6.費用の目安

特定建築物定期調査業務の調査会社として、建設会社、設計会社、管理会社などがありますが調査費用は相場がないため調査会社の考え方により大きく変動します。

<調査費用の傾向>
1.建設会社や設計会社は建築士によって検査が行われることが多く費用は高めです。
2.管理会社は特定建築物調査員によって調査するケースが多く、費用は安めです。

※見積書の内訳も会社により違いがありますので追加費用が発生するかご注意ください。費用の目安として下記に当社の価格表を掲載していますので調査会社を決めるための参考にしてください。
※調査会社に提出代行まで全てを任せたいとお考えの場合は見積書に調査費、報告書作成費、提出代行費、センター手数料まで含まれているか確認して下さい。

特定建築物定期調査 価格表
延床面積 共同住宅(マンション) 左記以外
~1,000㎡ 45,000円 40,000円
~2,000㎡ 45,000円 50,000円
~3,000㎡ 52,000円 60,000円
3,000㎡超 別途見積もり 別途見積もり

たとえば、東京都に建つ2,500㎡の共同住宅で調査は2回目の見積事例は以下の通りです

<見積事例>

1 基本料(調査費、報告書作成費) 52,000円
2 申請代行費           10,000円
3 消費税相当額           4,960円
4 申請手数料(実費・税込)     5,650円
  合計見積額(消費税含む)    72,610円

★上記費用は総額となり追加費用は発生しません

★当社の費用構成は以下の通りです。

1. 基本料・・・・・・ 調査から報告書作成の費用まで含みます。
2. 申請代行費・・・・ センターや役所への提出代行費です。
3. エリア外交通費・・・東京都23区や大阪市以外で発生します。
4. センター手数料・・・センターでの受付手数料です。(受付センターがある場合発生します。センターがない役所は直接役所へ提出しますので手数料は不要です)
5. 初回報告書作成費・・初めて調査を行う場合は図面などの書類から報告書を作成しなければなりません(初回のみ別途作成費用が必要です。2回目からは不要です)

7.よくある質問

7-1.調査には罰則があるか?

調査を行わない場合は「督促」や「100万円以下の罰金」の罰則があります

調査は建物利用者の安全を守るため万一の事故に備えて行うものです。契約発注者より「特定建築物定期調査を行わない場合罰則はありますか?」というお問合せがあります。この質問には「罰則はあります」という回答をしています。具体的には下記のようになります。

1.「罰則」規定の根拠

建築基準法 に罰則規定が記載されています。

第101条 「次の各号のいずれかに該当する者は、100万円以下の罰金に処する」二項 第12条第1項又は第3項の規定による報告をせず又は虚偽の報告をしたもの  

引用:建築基準法                              

つまり、特定建築物定期調査等を行わなかったり、虚偽の報告をした場合は、100万円以下の罰金の処分を受ける可能性があるという事になります。

2.「督促状」が送られる場合

役所から届く検査通知を無視し提出期限までに報告を行わない場合には「督促状」が送付されます。しかしながら現実には、罰金の処分が行われたというケースは把握されていません。

近年、建物の事故が増加しているため、役所は特定建築物定期調査の実施のチェックを厳しくしています。罰則規定があるなしに関わらず、建物の所有者として建物利用者の安全を守るために調査を行い建物を適正な状態にして、安全を維持することは義務であり長い目で見れば所有者の利益につながると考えています。法律に違反し調査を行わない場合には、万が一建物で事故が起きた場合に責任問題も起き行政処分の罰金だけでは済まされません。そのようなことが起きないようにする為にも、この制度を有効に活用してほしいと考えています。

7-2.調査はいつ行えばいいか?

1.新築の建物の場合

東京都の場合は新築・改築後は初回の調査が免除となります

調査は、役所や用途等により調査回数(年1回、2年に1回、3年に1回)が決められています。役所により2年に1回以上行うこととなっている場合は調査年月が決められているケースがあります。新築された場合で検査済証の交付を受けている場合は、直近の調査年は除外でき2回目の調査年月までに1回提出してください。

2.昨年調査を行った場合

前回調査を行った場合は次回の調査年月を経過するまでに1回提出してください東京都や大阪府のように提出年月が決まっている役所もあります

3.新築後何年も調査を行ったことがない場合

通知がこない等何らかの理由で何年も特定建築物定期調査報告を行っていない場合は建物利用者の安全を守るためにもすぐに1度調査を行い報告書の提出を行って下さい。「罰則」に該当しますが実際には処分は行われていません。調査を行わず放置していた結果、万一火災等の事故や災害が起きた時は所有者責任が問われます。

調査を行うタイミング
調査は役所や用途等により調査回数(年1回、2年に1回、3年に1回)が決められています。例えば3年に1回の場合東京都では平成28年度分として平成2851日~10月までに提出することとなっていますがその期限までに提出を忘れた場合でも平成314月末日までに提出すると平成28年分としての受付となります。平成3151日以降に提出した場合は平成31年度分としての受付となります。

7-3.調査は行わないといけないか?

調査の目的は万が一の災害時に正常に機能するか安全かを建築基準法に定められた条件で定期的に行うことです。

過去に、死傷の出る事故が多く起きました。これらの事故の被害が拡大した原因の一つとしては建物が適法な状態で管理されていなかったことです。こうした事態を踏まえ、一定の用途・規模の建物については、特定建築物定期調査等が義務づけられることとなりました

//事故の事例//

1.平成17年6月14日東京都中央区新川にて(雑居ビル)
「ニューリバービル」において外壁タイルが崩落(およそ785kg)し落下しました。当時、路上には歩行中の女性が破片が当たり重傷を負い、車で通行中の男性もあわてて急ブレーキをかけたため軽傷を負いました。 ビル自体は築15年とそんなに古いビルではありませんでした。タイル壁がななめになっている外壁がはがれ落下したものです。このような事故が起きた際、所有者責任が問われます。このような事故を防止するためにも法的な調査を必ず行うようにしたいものです。

引用元:産経新聞

2.平成28年3月29日 北海道札幌市にて(雑居ビル)
3月29日ビル3階部分から外壁が7m下の歩道に落下しました。1階店舗庇部分の破損だけで通行人がいなかったため怪我人はなくなによりでした。

引用元:北海道新聞電子版

3.平成28年11月19日 滋賀県内にて(総合体育施設)
温水プールの天井板4枚が落下した。この事故の考えられる原因として①天井裏に溜った塩素と結露水により軽量鋼下地材がさびて腐食したため

引用元:神奈川県新聞

過去に多くの犠牲者を出した建物事故のほとんどは、調査がきちんと行えていないことが原因でした。建物利用者の安全のためにも建築基準法で定めた特定建築物定期調査を定期的に行いましょう。

まとめ

特定建築物定期調査は具体的には
★建築基準法第12条で行う法的検査で毎年1回~3年に1回実施することとなっています。
★調査は特定建築物調査員等の有資格者が行う必要があります。
★調査対象は敷地及び地盤、建築物外部、屋上及び屋根、建築物の内部、避難施設の大きく分けて5つの項目があります。
★調査を実施しない場合は「督促」や「100万円以下の罰金」の罰則があります。
★万一、調査を行わず建物で事故が起きた場合は所有者・管理者責任を問われます。
★安心して調査を行うためにも良心的な調査会社を選んでください。

さいごに、特定建築物定期調査は建物利用者の安全を守る大切な調査です。人々が安心して過ごせる建物であるためにも定期的に行ってください。

 

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